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2026年2月16日内装工事の施工と管理に関する話題

店舗やオフィスの工事を進める際に、業者との会話や書面などで「A工事」「B工事」「C工事」という言葉を見聞きしたことはないでしょうか?
業界用語であるため、ビルオーナーや、移転・開業工事に携わる方でないと普段あまり聞くことのない言葉だと思います。
この記事では、A工事・B工事・C工事の意味や、それぞれの違いなどを解りやすく解説します。
目次
工事区分|A工事・B工事・C工事とは?
A工事・B工事・C工事とは、物件を所有している「オーナー」と、その物件を利用する「テナント」間での、決定権・費用負担などで区別される工事区分のことを言います。

A・B・Cというアルファベットが何かの頭文字というわけではなく、1・2・3や、い・ろ・は、のようにグループ分けをするために付けられた記号です。
費用の負担先だけでなく工事の範囲も分けられており、物件によって差はありますが対象部分も予め決められている場合が多いため、工事が必要な場合は前もってビルオーナーとテナント管理会社、設計会社にも併せて確認をすると良いでしょう。
「A工事」は物件側が担当する建物の基盤工事

A工事とは、オーナー(物件所有者)側が全ての権利を有し費用負担する範囲の工事を指します。
主に建物の共用部や躯体本体に影響する範囲の工事が対象で、業者の決定権もオーナー側にあります。
- 【対象例】
- 基礎、柱、外壁、屋上、エレベーター、共用トイレ、消防設備、など
テナントの専有部ではなく、オーナーの持ち物として改修が必要な場所で建物の造りに響くものは概ねA工事、という認識でいると良いでしょう。
決定権がオーナー側で、対象範囲が同居する他テナントにも影響してしまうという点から、テナントからの要望が通りにくい工事といえます。
一方で、ビル共有部であってもオーナー側で想定している基準の仕様よりもグレードを上げた変更(例:店舗への送客数を見込み、共用トイレを新品にするだけでなく増設したい 等)を希望する場合など、テナント側が費用を負担する条件で了承してもらえる可能性もあります。
このような場合には、A工事と分かっていても、確認も兼ねて一度要望を伝えてみるのも良いかもしれません。
「B工事」はテナント負担、ビル指定業者が行う中間工事

B工事とは、業者の決定権は多くの場合オーナー側にありますが、施工費用はテナント側が負担する工事です。
主にテナント側で使う専有部のうち、建物全体に影響する設備などが対象になります。
- 【対象例】
- 空調設備、防災設備、給排水設備 など
たとえば「ここにキッチンを置きたい」といった水廻りのレイアウト変更を行う場合、テナント側の都合であるため費用は自己負担、しかし給排水の管や配線などが建物自体の設備に影響するため、オーナー側の指定業者で施工する、といったケースです。
上記は後述のC工事にも跨ってくるような工事の例ですが、B工事はテナント側の判断だけでは決定できず、事前にビルオーナーや管理会社との協議が必須になります。
また、業者選定はオーナーが行いますが、工事発注自体はテナント側が行う場合も多く、ビル指定業者の発注締め切りは早めに設定されているケースがあるため、スケジュールにゆとりを持った計画進行が大切です。
前述のように、水廻りのレイアウト変更では建物内で設備の仕様を統一するためにB工事とする場合が多いですが、オーナーによってその対象範囲が変わることがあり、例外もあります。
B工事は費用負担と決定権が物件によって異なるため、トラブルにならないよう双方で明確な認識の共有を心掛けましょう。
「C工事」はテナントがデザインを自由に決められる内装工事

C工事とは、テナント側が費用を負担し、業者の決定権もテナント側が持つ工事区分です。
主にテナント専有部で、かつ建物全体や他テナントに影響のない範囲が対象になります。
- 【対象例】
- テナント専有部の床や壁紙、サイン、照明、家具の取り付け、など
C工事はデザインが自由にできる範囲であるため、ブランドのイメージを一番出せるメインの内装工事です。
どんな空間にしたいか、どんな使い方を想定した間取りにするか……など、デザイン会社の腕の見せ所でもあります。
もちろん、場合によってはオーナーがNGを出すことや、建物の構造的に難しいこと(切ってはいけない柱がある等)もあるので、全て希望通りのデザインにならないかもしれません。
ですが、アイディアを膨らませ、理想の空間へ限りなく近づけられるのもこのC工事であることは確かです。最初は妥協せず思いきって要望を設計デザイン会社に伝えてみて、そこから徐々に現実的なプランへと導いてもらいましょう。
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A工事・B工事・C工事の範囲を明確にすることが成功のカギ

A工事・B工事・C工事の区分は、「誰が」「どこまで」という境界を明確にするのが重要です。これを怠ってしまうと、オーナー、テナント、設計デザイン会社、工事業者、関わる人たち全員に影響が出てしまう可能性があります。
よく問題になってしまう例
- ■ 工事区分の確認漏れ
- B工事やC工事は、空調など“建物の設備”という点で似通っているため「C工事だと思っていたのにB工事だった」といったトラブルが起きやすいです。B工事=自分たちで決められない、ということは、予算に合った業者を吟味したり、仕様の交渉をしたりなどの融通が原則ききません。事前の確認ができておらず、想定していなかった高い金額の見積もりが出てきて初めて発覚……といったケースもあります。
- ■ スケジュール面のトラブル
- 工事には「その部分を先に工事しないと、こっちの工事が進められない」といった依存関係が発生することがあります。A工事でオーナーが手配した業者(先行作業)とC工事の業者の作業工程(後続作業)がうまく連動せず、手戻りや追加費用がかかってしまうことも。工期が読めない、オープンが間に合わない、といったトラブルに繋がります。
こういった問題は、関わる全員が共通の認識でいるためのコミュニケーションを徹底することでリスクを最小限にしていきましょう。
A工事・B工事・C工事は物件やオーナーのスタンスによってその範囲が変動することもあるため、交渉次第では結果的にデザインとコストが良い方向へとおさまるかもしれません。
トラブルを回避しながら、理想の空間を作り上げるためにも、一つずつ確実な情報共有を心掛ける必要があります。
現地調査では、実際の状況を見ながら修理や新設の必要な設備の有無をチェックし、工事区分に照らし合わせて責任範囲を確認しましょう。 打合せでは、完成後の利用状況をイメージしながら確認していくのが漏れなく工事内容をリストアップするポイントになります。
まとめ
A工事・B工事・C工事の工事区分は、
・A工事は「全てオーナー」
・B工事は「テナントが費用負担・オーナーが決定権」
・C工事は「全てテナント」
とざっくり分けて覚えておくと、計画の整理がしやすくなると思います。
責任と管理の所在を明確にし、正しく理解しておくことでトラブルを未然に防ぐことが可能です。そのためには、入念な打ち合わせと認識のすり合わせが大事になってきます。
カエル・デザイン・プロジェクトでは、内装の設計デザインだけでなく、工事区分に関するマネジメントも含めてお客様を全面的にサポート。豊富な経験と協力業者との連携でスムーズな工事を行ってまいります。
ビルテナントの工事のご予定がある、またはご検討中の場合はお気軽にご相談ください。
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