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- 内装工事とは?種類・工事範囲・流れ・費用の考え方を初めての方向けに解説
2026年8月24日内装工事の施工と管理に関する話題

店舗やオフィスを作りたいと考えたとき、まず最初に検討することの一つとして挙がるのが「内装工事」です。
一般的に内装工事とひとまとめに扱われているものの、「どんな範囲・内容が含まれ、どのように進行し、費用がどう決まるのか、全体像が分からない」と感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
内装工事は一つの工事を指すものではなく、目に見える部分の壁や床をつくる間仕切りや仕上げ・造作系と、電気や水回り・空調などの設備系など、多くの専門工事の組み合わせで成り立っています。
業界的な専門用語も多く、全体像を把握しないまま進めようとすると、見積書の項目が理解しにくかったり、見落としによって想定していなかった工事が後から出てきたりすることもあります。
そこで本記事では、内装工事とは何かを、種類・工事範囲・流れ・費用の考え方の順に、初めての方向けに整理して解説します。
さらに深く知りたいテーマについては、それぞれ詳しく解説した記事も合わせてご紹介しますので、ご興味に応じて読み進めてみてください。
目次
内装工事とは?一般的な範囲を把握するメリット

内装工事とは、建物の内部空間を、店舗やオフィスとして使える状態にする工事の総称です。
図面通りに壁や床・天井を作るだけでなく、その空間で人が働き、お客様を迎えられるように、照明や水まわり、空調といった設備機能面も一体で整えていきます。
まずは「どこからどこまでが内装工事なのか」という範囲から押さえていきましょう。
内装工事の範囲
内装工事の範囲は、大きく仕上・造作系の工事と設備系の工事の二つに分けて考えると整理しやすくなります。
仕上・造作系の工事は、壁や天井・床の下地作りや仕上に加えて、間仕切り、ドアや造作家具の取り付けなども含まれ、総じて空間の見た目や内部構造的な使い勝手を形成する工事です。
一方で設備系の工事は、電気の配線や給排水の配管、空調・換気、消防設備など、機能面や快適さ、安全性を支える工事を含みます。
店舗やオフィスの「顔」となる表面の仕上げ部分ばかりに目が向きがちですが、実際にはこの設備系の工事の規模や複雑さが総額・工期を大きく左右することも少なくありません。
つまり内装工事とは、この二つの系統の工事群が相互に噛み合って成立しているものだと理解しておくと、以降の内容が理解しやすくなります。
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ちなみに:建設業法上の業種区分としての「内装仕上工事」
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「内装工事」と聞いて、壁紙や床材を張る工事をイメージする方が多いかもしれません。
実際に建設業法上の専門工事区分の一つに「内装仕上工事」があり、木材・石膏ボード・壁紙・床材などによる室内の仕上げを指しますが、範囲は仕上げまわりのみと限定的です。
一方、店舗やオフィスづくりの現場で使われる「内装工事」は、もっと広い意味を持ちます。
壁・床・天井の仕上げに加えて、間仕切りの下地づくり、ドアや造作家具の取り付け、さらには電気・給排水・空調・消防設備といった設備工事まで含めた工事全体を指すのが一般的です。
似た言葉ではありますが、混同しないよう念頭に置いておきましょう。
内装工事の全体像把握の3つのメリット
内装工事の基本的な全体像を把握しておくことには、実務の場面で次の3つのメリットがあります。
- ◦ 見積書が読めるようになる
内装工事の見積書は工事種別ごとに項目が分かれているのが一般的です。
どの項目がどの工事にあたるのかが分かっていれば、「何のための工事にいくらかかっているのか」といった金額の妥当性を自身の目で確かめやすくなります。 - ◦ 工期の感覚がつかめる
工事は種類ごとにおおよその工程的な順番があり、それぞれに必要な日数があります。
なぜその期間が必要なのか全体の流れが見えていれば、オープンまでのスケジュールも精度高く組みやすくなります。 - ◦ 打ち合わせがスムーズになる
例えば「軽鉄」「造作」といった普段聞き慣れない専門用語も予め指し示す内容を知っておけば、内装の設計施工会社との認識のずれを防ぎ、要望も伝えやすくなります。
内装工事を依頼する側としてこうした土台があるかどうかは、内装工事のスムーズな進行や仕上がりに少なくない影響を与えます。
だからこそ、最初に全体像を押さえておくことが大切です。
また、仕上系と設備系の工事では専門業種が異なるため、依頼先によっては設備工事が別手配になることもありえます。
設計デザインから内装設備工事・消防設備工事まで含めてワンストップで手配できる会社に相談すると窓口が一本化でき、手配先ごとの調整を自身で負担せずに済みます。
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内装工事の主な種類と分類

内装工事を構成する工事は多岐に渡りますが、先述の通り、大きく「内装仕上工事」と「設備工事」の2つのグループに分けて捉えると、全体像が掴みやすくなります。
更に、グループの垣根なく工事全体を円滑に進めるための基本工事として仮設工事なども存在します。
仮設工事
仮設工事は着工直後の最初の段階で行われる工事です。
最終的な完成形に関わる本体工事というよりは、養生・仮囲い・仮設の電気や水道の確保・設置など、工事を安全に進めるための準備を行うのが主な内容になります。
他にも広範な内容が含まれ、設計図面通りに寸法や壁位置・設備の設置場所などの基準を書き込む墨出し作業や、作業内容上必要な足場の設置、工事完了時の全体清掃などもこちらの項目に含まれます。
仕上・造作系の工事
仕上・造作系の工事は、空間の骨格から見た目までを形づくる工事です。
おおまかには、下地→仕上げ→取り付けの順序で、具体的な項目としては次のような並びで進んでいきます。
- ◦ 軽鉄(軽量鉄骨・LGS)工事:間仕切り壁や天井の下地となる骨組みづくりで序盤の骨組み工程
- ◦ ボード工事:石膏ボードで壁・天井の面をつくる下地づくりの段階
- ◦ 左官工事:モルタルや塗り壁などの下地調整・塗り仕上げで中盤の工程
- ◦ 塗装工事:壁・天井・什器などの塗装仕上げを行う仕上げ工程
- ◦ 内装仕上工事:クロス貼り・床材・天井材の仕上げを行う終盤の工程
- ◦ 建具工事:ドア・サッシ・ガラス・間仕切り建具の設置で仕上げ前後の工程
- ◦ 造作家具工事:カウンター・棚・レジ台など造り付け家具の製作・設置を行う仕上げ工程
各工事のタイミングはあくまで一般的な傾向で、実際の順序や重なり方は物件の状態や設計内容といった諸条件によって変わりますが、仕上・造作系は「下地をつくる工事」から「表に見える部分を仕上げる工事」へと段階的に進みます。
内装の雰囲気を決める部分が多く含まれるため、デザインの要望がそのまま反映されやすいのもこのグループの特徴です。
なお、上記の表の工事項目に付随して内装要素としての看板・サイン工事も加わることがあります。
一般的には壁面や天井の仕上げ工事完了後の最終盤に行われることになり、詳しい流れや種類・ポイントなどは別記事で取り扱っていますので、よろしければご参照ください。
→【関連記事】内装工事での看板・サイン|種類・費用相場・選び方のポイント
設備系の工事
設備系の工事は、空間を快適に、そして安全に使えるようにするためのインフラ部分の工事です。
多くは壁や天井の中に隠れてしまう部分のため、下地づくりと並行して早い段階から進めておく必要があります。
- ◦ 電気工事:配線・照明・コンセント・分電盤などの設置で下地〜仕上げに並行
- ◦ 給排水設備工事:給水・排水・トイレ・厨房まわりの配管で序盤〜中盤(隠蔽部の工事)
- ◦ ガス設備工事:厨房機器やガス給湯器まわりなどの配管で序盤~中盤(隠蔽部の工事)
- ◦ 空調・換気設備工事:エアコン・ダクト・換気設備の設置で中盤〜仕上げ
- ◦ 消防設備工事:感知器・誘導灯・スプリンクラーなどで仕上げ段階
設備系の工事は、飲食店の厨房や美容室のシャンプー台のように、業種によって必要な量が大きく変わるのが特徴です。
消防設備のように法令や検査と関わる工事も含まれるため、仕上げのデザインだけでなく設備計画まで見通せる依頼先を選ぶことが、内装工事全体の進行における安心に繋がります。
また、設備系は一度仕上げてしまうと後からの変更が難しい工事です。
「コンセントの位置を変えたい」「厨房を広げたい」といった要望は、できる限り早期に固めておくことが欠かせません。
内装工事の流れと、期間・費用の考え方

数々の内装工事項目が並ぶのを見て、実際に内装工事が「どう進み、どのくらいの期間と費用がかかるのか」という疑問も生じてくるかと思います。
ここでは相談から引渡しまでの全般的な基本の流れと、期間・費用が「何で決まるのか」という構造的な部分の考え方を押さえます。
相談から引渡しまでの基本の流れ
内装工事は、予算・要望の整理や物件・業者選定後にすぐに着工できるわけではありません。
一般的には、次のような段階を踏んで進んでいきます。
- 1. 相談・ヒアリング
やりたいお店やオフィスのイメージ、予算、物件、希望開業時期を共有する - 2. 現地調査
物件の状態や設備、搬入経路などを確認する - 3. 設計プランニング・見積り
要望をもとに図面やデザインに落とし込み、設計プランと見積りを作成する - 4. 契約
工事範囲と内容・金額の合意を形成し確定させる - 5. 詳細デザイン設計
更なる詳細デザインや仕様を詰める - 6. 着工・施工
実際の工事を進める - 7. 検査・引渡し
仕上がりを確認し、鍵を受け取る
この流れを知っておくと、「今どの段階にいて、次に何を決めるのか」が見通せるようになります。
業種によっては、段階の間に消防や保健所などへの申請・届出が入ることもあります。
また、引渡し後の不具合に備えたアフターサポートの有無も、依頼先を選ぶ際の確認ポイントです。
オフィスのケースを例にした具体的な流れや依頼時の注意点は、別記事で詳しく解説しています。
→【関連記事】オフィスの内装工事の流れは?依頼時の注意点も
内装工事期間の考え方
内装工事にかかる期間は、「何日で終わる」と一律には言えないものです。
主に次の3つの要素が期間を大きく左右します。
- ◦ 面積・規模:広いほど各種別の作業量が増える
- ◦ 設備工事の量:厨房や水まわりなどの設備面で手入れが多いほど、工事や検査などに時間がかかる
- ◦ 物件の状態:内装が何もないスケルトン物件か、前のテナントの内装が残る居抜き物件かで、必要な工程が変わる
上記に加え、全体としては着工前の設計・見積り・各種申請にかかる期間も含めて考える必要があります。
そのため、開業日から逆算した早めのスケジュール設計が重要です。
工事の遅れはそのまま開業の遅れにつながるため、余裕を持った準備が結果的にコストの安定にもつながります。
規模や業種別の期間の目安やスケジュール管理のポイントについては、こちらの記事で更に詳しく整理しています。
→【関連記事】内装工事期間の目安は?オフィス・店舗開業を成功させるスケジュール管理術
内装工事費用の考え方
費用も期間と同じく、業種・規模・物件の状態によって大きく変動します。
同じ坪数でも、必要な設備やデザインのグレードが異なればその分総工費は幅が出ます。
例えばカフェなどの飲食店では坪あたり30〜80万円程度が一つの目安とされており、同じ業種の中でも倍以上の開きがあることがわかります。
店舗デザイン全般の相場の読み解き方と予算計画の立て方は、次の記事が参考になります。
→【関連記事】店舗デザインの費用相場と投資効果|失敗しない予算計画のポイント
更に、こちらの記事では業種別に坪単価目安の早見表を紹介していますので、自身に当てはまる業種の参考にご覧ください。
→【関連記事】内装工事の坪単価を業種別に徹底解説!相場表と費用を抑えるポイント
もう一つ、費用を考える上で知っておきたいのが、テナント物件での工事範囲の負担区分です。
テナント工事では「A工事・B工事・C工事」という区分で、どの工事を誰の費用負担で・どの業者が行うかが物件ごとに契約内容で決められており、この区分次第で借主が支払う工事総額は変わります。
工事区分の基本的な考え方は、次の記事で更に詳しく解説しています。
→【関連記事】「A工事・B工事・C工事」を解説!押さえるべき基本知識
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初めての内装工事でつまずきやすい2つのポイント

最後に、初めて内装工事に向き合う方が特につまずきやすい2つのポイントを取り上げます。
一方は賃貸のテナント物件ならではの確認事項、もう一方は「誰に頼むか」という発注方式の選択です。
テナント物件特有の確認事項
テナント(賃貸)物件では、借主側の意向だけでは工事内容を決められない部分があります。
図面やデザインを考える前に、まず物件側の条件を確認しておくことが欠かせません。
最低限契約前に確認しておきたいのは、次の3点です。
- ◦ 工事区分
前章で触れたA・B・C工事の区分は物件ごとに様々。電気・空調・消防設備など建物側と関わる設備系の工事がどの区分に当たるかで、費用も工事の進め方も変わるため、契約前に区分の取り決めは要確認 - ◦ 管理規約
工事ができる時間帯、資材の搬入経路、騒音を伴う作業の制限など、ビルごとのルール が工期や段取りに影響 - ◦ 原状回復の前提
退去時にどの状態まで戻す契約なのか(内装を撤去したスケルトン状態に戻すのか等)を入居前に確認しておくと、将来の解体・原状回復工事の負担を予測可能
いずれも「工事が始まってから知った」では対応が難しくなりやすい項目です。
特に原状回復は、契約時に条件が定められているのが一般的で、その範囲によって将来の費用も変わってきます。
契約内容によって扱いが異なるため、物件ごとに条件を確かめておくことが大切です。
こうした前提を早めに押さえておくと、後になって「この工事はできなかった」というつまずきを避けられます。
また、物件の内見や契約の段階から内装会社に相談しておくと、こうした確認事項を設計・見積りに織り込むことも可能です。
設計施工一括と分離発注の違いと見極め方
内装づくりの進め方には、大きく分けて設計と施工を一括で任せる方法と、設計会社と施工会社を別々に選ぶ分離発注の二つがあります。
一括で発注する最大のメリットは、必ずしも「安くなる」ことではありません。
設計から施工までを一つの窓口が担うことで、やり取りの手間が減り、認識のズレによるトラブルを防ぎやすく、意図が現場まで正しく共有されて品質が安定しやすい点にあります。
一方で分離発注は、設計と施工それぞれを比較して選べる自由度がある反面、両者の調整を発注者自身が担う負担が生じます。
どちらが向いているかは、かけられる手間や求める自由度によって変わります。
それぞれの違いと見極め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→【関連記事】設計施工を一括で発注するメリット!分離発注との違いも解説
内装工事の全体像把握が店舗・オフィスづくりの第一歩

ここまで、内装工事の全体像を一枚の地図として見てきました。
要点を振り返ると次のようになります。
- ◦ 「内装工事」とは、建設業法上の「内装仕上工事」よりも広く、設備工事まで含めた工事全般のこと
- ◦ 種類は大きく仮設工事と仕上・造作系、設備系に整理でき、設備系は総額や工期の変動要因になりやすい
- ◦ 流れは「相談→現地調査→設計→見積り→施工→検査・引渡し」が基本
- ◦ 期間や費用は業種・規模・物件状態で変わり、テナントでは負担区分(A・B・C工事)も影響する
- ◦ テナント物件のルール確認と、発注方式(一括か分離か)の見極めが、初めての方のつまずきどころ
内装工事は、専門的な言葉が多く、最初はとっつきにくく感じるかもしれません。
ですが、こうして全体像さえつかめれば、見積りも工期も費用も、一つずつ落ち着いて検討し判断しやすくなります。
全体像を知ることが、理想の店舗・オフィスづくりへの確かな第一歩です。
カエル・デザイン・プロジェクトは、ヒアリングから設計・申請・施工管理・引渡し・アフターサポートまでをワンストップでお手伝いする、空間活用のパートナーです。
仕上げの工事はもちろん、電気・給排水・空調・消防設備といった設備工事まで含めてワンストプで対応できるため、「何から相談すればいいか分からない」という段階からでもご一緒に整理していけます。
店舗・オフィスづくりの第一歩として、まずはお気軽に相談してみてください。
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